- 2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 20:59:03.39 ID:BKbkY8k30
- 栗田「あそこの角を曲がった所ですよ、山岡さん
いつもお昼時はこっちの方まで行列ができてるみたいです」山岡「ふーん、今日はその行列はなしか、休みじゃないだろうな?」
栗田「大丈夫ですよ、もうお昼を大分過ぎちゃってますから・・・
あら?今日はお店の前にも列はないみたいラッキー♪」山岡「ほんじゃまどんなラーメンかいただくとしますか」
- 3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:01:24.05 ID:BKbkY8k30
- 山岡「ん?営業はしてるみたいだが客は一人もいないぞ」
栗田「ほんとだわ、どうしたのかしら」
???「くっ・・・・うぅぅ・・・・」
山岡「あんたこの店の主人かい?」
店主「は、はい・・・すいませんみっともない姿見せてしまって」
栗田「どうなさったんですか、いつもはあんなにお客さんがいっぱいいるのに」
- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:04:42.93 ID:BKbkY8k30
- 店主「実は・・・1時間ほど前にあの海原雄山がこの店に来たんです」
山岡「何!?雄山が?」
店主「は、はい・・・それで」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
海原「・・・・・・・・・」店主「お、おまたせしました!ラーメン並2人前です」
海原「では頂くとするか・・・・」
- 5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:08:08.94 ID:BKbkY8k30
- ズルズル ズズッ
海原「ん?なんだこれは!!」店主「え?」
海原「ふざけるな!お前はこんなもので金をとっているのか!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
栗田「まぁ!海原雄山がそんなことを?」店主「はい・・・散々言われた挙句最後には」
海原『帰るぞ中川、このような料理人の恥さらしの顔はもう見たくはない!』
山岡「相変わらずあいつは口が悪いな」
- 7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:09:46.61 ID:PTO6MHEBO
- ここまでは美味しんぼの流れ
- 8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:10:53.34 ID:BKbkY8k30
- 店主「私は自分のラーメンに自信を持っていました、お客様にも好評で」
栗田「えぇこのお店の評判は私も知っています、近い内に取材をさせてもらうつもりでしたもの」
店主「それがあんな事を言われては・・・私はもう、どうすればいいか!」
山岡「・・・・もしよければ、我々にそれと同じものを作っていただけませんか?」
栗田「あ、もちろんお金は払いますよ」
店主「え?は、はい、わかりました」
- 10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:13:07.95 ID:BKbkY8k30
- 栗田「でもひどいですね海原雄山も、何が気にいらなかったのかしら」
山岡「それはもうすぐ答えが出るさ・・・さてと」
栗田「山岡さん、お手洗いですか?」
山岡「違うよ、ちょっと厨房を見てくる」
店主「・・・・・・・・」テキパキ
山岡「・・・・・・・」スッ
- 11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:15:32.90 ID:BKbkY8k30
- 栗田「あ、おかえりなさい、どうでした?」
山岡「・・・・・まぁ一口食べればわかるだろう」
栗田「?」
店主「お待たせしました、ラーメン並2人前です」
栗田「わぁ!おいしそう!背油たっぷりで若い人達に人気がありそうですね
具は卵、メンマ、チャーシューにネギ、オーソドックスな組み合わせね」山岡「それじゃ、いただきます」
栗田「いただきまーす」
- 16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:17:52.10 ID:BKbkY8k30
- ズルズル
山岡「・・・・・なるほどな」栗田「あれ?」
店主「あ、あの・・・どうなさいました?」
山岡「残念だが、これは海原雄山の言ってる事が正しいようだ」
店主「え・・・えぇ!?」
栗田「申し訳ないんですけど・・・私もそう思います」
店主「な、何故です!一体私のラーメンのどこが!」
- 21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:21:55.77 ID:BKbkY8k30
- 山岡「まず、このスープだ背油をたっぷり使っているにもかかわらずサッパリとした後味になっている」
栗田「そうですね、醤油豚骨っていうんでしょうか、見た目以上に喉越しがスッキリしていて・・・」
山岡「次に麺ですが、これは卵のほのかな香りが残ってしまっている・・・麺もコシがある」
栗田「チャーシューは油っこくないんですよね、これは何の香りなんですか?」
山岡「おそらく紅茶の葉で蒸してしまったんだろう、違いますか?」
店主「は、はい・・・その通りですが」
山岡「メンマに味がよくしみこんでいて歯応えがしっかりしている」
栗田「たしかにコリコリとした歯ざわりが残りますね」
- 24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:23:51.79 ID:BKbkY8k30
- 山岡「こんなラーメンを作っていれば、雄山が怒るのも無理はないですよ」
店主「そ、そんな・・・」
山岡「すいませんが少し厨房をお借りしていいですか?」
店主「は、はい、かまいませんが」
栗田「山岡さん、どうなさるんですか?」
山岡「なぁにちょっとな、2人ともこっちに来てくれ」
- 27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:27:28.71 ID:BKbkY8k30
- 山岡「今から俺がここにあるものでラーメンを作るよ、よろしいですか?」
店主「お願いします」
山岡「・・・・・・・・・・・・」
グツグツ ビャッビャ
店主『私の茹で時間のおおよそ2倍・・・』
ジャー ジャッジャ
山岡「よし・・・完成だ、2人とも食べてみてくれ」
ズルズル ズズッ
店主「こ・・・これは!」栗田「あぁ!す、すごい!」
山岡「このラーメン、あなたにも作れるはずだ、これをもう一度海原雄山に食べさせてみてください」
- 29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:30:53.95 ID:BKbkY8k30
- 部 楽 倶 食 不
モグッ
海原「・・・・ほう、これは、良三!」良三「は、はい!調理の前にタバコを1本」
海原「・・・・ふふ」
中川『せ、先生が笑った』
海原「調理の前にもう2.3本タバコをのんでおけ、味に深みがでる」
良三「・・・・は、はい!ありがとうございます!!」
- 31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:34:10.35 ID:BKbkY8k30
- 中川「やったな良三!先生にほめられるとは!」
良三「ありがとうございます!すぐ次の料理に!」
トゥルルルルルル
中川「はい、もしもし・・・え?」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
中川「せ、先生!」海原「騒がしいぞ中川!どうした」
中川「昼に行ったラーメン屋からなんですが」
海原「なにぃ!・・・・よかろう、そこまで大口を叩いたからにはこの雄山を満足させるものができたようだな!
車を出せ中川、すぐに向かうぞ」 - 34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:37:13.42 ID:BKbkY8k30
- 店主「・・・お待ちしておりました」
海原「わざわざこんな時間に私を呼び出しんだ、わかっているだろうな?」
店主「少々お待ちください」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
店主「お待たせしました、こちらです」海原「ほぅ・・・・・これは」
店主「はい、昼とは違い麺とスープのみです、具ではなくこの2つの味を確かめてもらいたくて」
海原「おもしろい、そこまでこの雄山を挑発するとは」
- 36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:40:45.41 ID:BKbkY8k30
- 海原「では、いただこうか」
中川「わ、私も」
ズルズル ズズッ・・・
海原「ほぉ・・・」中川「な、なんだこれは」
海原「主人・・・これは麺を茹でた後湯切りをしなかったのでは?」
店主「は、はい!湯切りをせずそのままです、麺の湯で時間は以前の倍以上かけています」
海原「なるほど、口にとろけるようになじむ麺の秘密はそこにあったわけか・・・」
中川「非常に食べやすい麺ですね、先生」
- 38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:43:57.74 ID:BKbkY8k30
- 海原「次にスープだが・・・この喉を焼くような激しい口通り・・・」
店主「はい、豚骨を捨て醤油のみで」
海原「ふふ・・・たしかにこのスープならビールや酒が欲しくなる」
中川「なるほど・・・ラーメンと同時に飲料も自然に売れるわけか」
海原「店主、このわずかな時間でここまでのものを作ったのは素直に褒めよう」
店主「あ、ありがとうございます!」
- 41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:46:58.43 ID:BKbkY8k30
- 海原「だがこのラーメン、あなたが一人で作ったものではないだろう?」
店主「はい、実は・・・」
海原「言う必要ない、最後に1つだけ忠告をしておこう」
店主「え?」
海原「麺を茹でた後、スープに入れる前に3分ほど放置しておけば量が増える
あなたにこのラーメンを教えた男に伝えておけ」中川「先生、ひょっとして・・・」
海原「帰るぞ中川!」
店主「あ、ありがとうございました!!」
- 42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:49:48.42 ID:0puoxEtT0
- 量が増えるwwwwwwww
言われなくても分かるだろwwww - 43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 21:51:38.36 ID:BKbkY8k30
- 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
山岡「ちっ・・・・雄山のやつ」栗田「でも、海原雄山は山岡さんの教えたラーメンを認めたって事じゃないですか!」
山岡「どうだかね・・・そういえばあのラーメン屋はどうなった?」
栗田「昨日店を閉めましたよ、なんでも旅に出るんだって言って」
山岡「なるほどな、更に新しい味を求めるってわけね」
栗田「えぇ、あの人ならまらすごいラーメンを作りますよ!」
山岡「おっと、もうお昼か、栗田君はどうするんだ?」
栗田「つい最近オープンしたおいしいって評判のカレーのお店があるんですけどよかったらいきませんか?」
山岡「カレーかぁ、そだな、行ってみるか・・・・今度は栗田君のおごりでな」
栗田「もう!調子のいいこと言わないでください!」
おわり
不味いんぼ
- 2020.04.21
- 未分類
- 1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 20:55:19.18 ID:BKbkY8k30
- 東西新聞社
山岡「くぁ〜!やっと終わった〜・・・」
栗田「まだやっと午前の仕事が終わっただけじゃないですか」
山岡「でも見ろよ、もう1時過ぎてるんだぜ?腹減った・・・」
栗田「1時間お昼休みがあるみたいですからよかったら山岡さん
最近できたラーメン屋さんに行きませんか?」山岡「ラーメンかぁ、そだな、行ってみるか」
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